【座標変換】モノの見方を変えてみよう!【基底変換】
はじめに
人工衛星の動きを考えるときに、複数の座標系で考えて座標を変換することで運動方程式を立てやすくなることがあります。 また、ロボットアームなどのように各関節に固定された座標系同士の関係性などを考えるときにも座標変換する必要があります。
今回は、座標変換について簡単に説明していきたいと思います。 なお、動画も撮影しましたので、ご覧ください。
ベクトルの表示
普段、数学や物理を勉強する際、ベクトルが出てきたら、以下のような書き方をするのではないでしょうか。
式(1)のような表示を成分表示と呼びます。
一方で、基底ベクトル用いて
と書けます。そして、式(2)を行列表示すると
というようになります。
基底変換(座標変換)
式(2)とは異なる座標系の基底を用いて 位置ベクトル は
と書くことが出来る。
ここで、座標系Bの基底ベクトルが座標系Aの基底ベクトルの線形結合で表せるとすると
と表すことが出来る。
これを行列表示すると
と表すことが出来る。ここで、行列 は方向余弦行列と呼ばれる。
あたらめて方向余弦行列 を書くと
となる。式(8)を転置すると
となる。この関係式を用いて、座標系Bからみた成分を座標系Aの基底を用いて表現してみる。
このように座標系Bの成分を用いて表現できることが分かった。
座標系Aの基底で揃っているので、座標系同士の成分の関係性をみてみると
となる。
このように異なる座標系の成分であっても、方向余弦行列を求めることが出来れば関係を知ることが出来る。
今回は方向余弦行列を取り扱ったが、オイラー角やクォータニオンなども使えるので、勉強してみてほしい。
おわりに
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